フィンセント・ファン・ゴッホの絵画を用いた壮大なイマーシブAV体験を提供するパリの新しいデジタル展覧会で、NEXOの高性能超小型IDシリーズスピーカーが重要な役割を果たしています。
このパリ市内でも重要な街における革新的芸術体験の一つは、現在11区にある控えめな外観の旧製鉄所鋳造工場にひっそりと隠れています。この19世紀に建造された巨大な空間の中で、先般フランスを代表する文化プロデューサーのCulturespaces社は画家グスタフ・クリムトの芸術のデジタル体験で大きな成功を収め、今回新たにゴッホの作品に特化したデジタル展覧会を開催しました。
ゴッホの「星月夜」は、Gianfranco Iannuzzi氏、Renato Gatto氏、Massimiliano Siccardi氏によって実現された視覚的かつ音楽的な作品です。この展示会ではDanny Rose氏による日本のイメージをテーマにしたショートプログラムも用意されており、いずれも2012年にCulturespaces社によって開発されたAMIEXテクノロジー(Art and Music Immersive Experience)を採用。AMIEXのコンセプトは広大な表面上の芸術作品の仮想化と高解像度投影に基づいており、最高水準の芸術的なプロジェクションマッピングを提供します。
本展覧会のインテグレーターにはフランスのAVスペシャリストであるCadmos社が選ばれ、同社は高さが12メートルある壁の一面、35,000平方フィートの投影面にゴッホの肖像画や風景を投影する高性能AV技術を設計・導入しました。 Halle de l’Atelierはもともとが複雑な角度と仕切りを持つ空間ですが、デザイナーはさらに4つの壁、床、そして床から天井まである円形のシリンダー(鋳物工場の煙突)のような余剰面全体にも渡って、360度の範囲へその投影面を拡張しています。
NEXOのエンジニアはCadmos社と共同で、頭上の金属トラスに設置されたIDシリーズラウドスピーカーを用いた完璧なイマーシブオーディオデザインを仕上げました。たった300 mm幅の超小型キャビネットは120°x 60°のHFカバレージを持ち、水平と垂直の両方向に取り付けられています。メインルームでは29台のID24を10インチサブウーファーユニットIDS110 x11台と組み合わせて使用しており(別のID24 x4台とS110はラップアラウンドスクリーンのある小さな空間で使用)、これらのシステムは計11台のNEXO NXAMP4×1で駆動されています。
各キャビネットを大音量で鳴らさなくても均一で安定したSPLカバレッジを得ることができるよう、スピーカーは会場全体に均等に配置されています。中央列のキャビネットは、ステレオが交差している位置にあたるため、壁側のキャビネットに対してディレイを付加しています。
今回のサウンドシステムについて、テクニカルジャーナリストのMichael Gochanour氏が最近来場した際に以下の様なコメントを残しました。
「一貫性のある、完全に忠実かつ精緻でバランスのとれたサウンドだ。すぐそこにスピーカーがありながら、(あまりに自然で)誰もが音楽の出所を判別できなかった。普通なら悪夢のように鳴り響く反射音、低域のポケットや定在波に悩まされるであろうコンクリートに覆われた洞窟のような倉庫内を歩き回っている時でさえ、そのサウンドはまるで1匹の飼い慣らされた獣の様で…来場者の誰に対しても近過ぎも遠過ぎもせず、常に一定で、クリアかつ透明だった。」
本イベントでは、Modulo Pi社の強力なメディアサーバーソリューションであるModulo Kinetic を35台使用し、ショーのエンコード、マッピング、制御を行っています。
高さ40フィートの天井では、140台のBarco社の高精細レーザープロジェクター(6,500ルーメン)が映像を映し出しています。
さらに詳しい情報はこちら: www.cadmos.fr