ベルギー随一のアートセンターがSTMシリーズを常設設置
ベルギー随一のアートセンターがSTMシリーズを常設設置

ベルギー随一のアートセンターがSTMシリーズを常設設置

5月 2019 | NEWS | Bars & Restaurants | Live Events | ID Series | STM | Belgium

ベルギーの都市ヘントの中心部で賑わう複合アート施設「Vooruit」は、第一次世界大戦より前に建造された歴史ある建物を、素晴らしい文化イベントが多数開催される活気に満ちたアートセンターに変貌させました。  その中にはさまざまな会場があり、すべてにNEXOサウンドシステムが設置されています。その中でも特に素晴らしいのは「Concertzaal」です。制作会社VDB-PAにより、ここにNEXO STMシリーズのモジュラー型ラインアレイが固定設備として設置されました。

1,100名を収容する「Concertzaal」の新しいFOHシステムの設計と仕様は、VDB-PAのThomas Coene氏とJan Van den Brande氏が手掛けました。これは、VDB社とVooruitの15年の関係において、大きな変化をもたらしました。  Jan Van den Brande氏は次のように語っています。
「Vooruitは、長年にわたって、機材のみをレンタルする方式をとってきました。Vooruitには自前の技術者チームがあり、イベントに応じて、メインPA、コンソール、モニターを求めて私たちのところに来ていました。  そんなVooruitが常設の音響設備の導入を決めたとき、私たちはこの会場における豊富な経験からNEXO STMを推奨しました。その結果、複数の有名スピーカーブランドの中から同システムが選ばれたのです。」

本件では、VDB-PAで研究者としてのキャリアを開始したThomas Coene氏が設計を担当しました。Coene氏は、ラインアレイを設置するにあたって、100年を超える歴史を持つVooruitの内装を最重要視しました。

「コンパクトなSTMキャビネットのサイズと重量が重要な要素でした」と、Coene氏は述べています。「会場を取り囲むようにバルコニーがあるため、観客の視線を遮らないことに気を付ける必要がありました。また、フライングポイント(吊り点)が支えられるのは、モーター1台につき500キロまでです。  そのため、コンパクトで軽量なスピーカーキャビネットを選択する必要がありました。」

Coene氏は、12台のSTM M28からなるキャビネットを両側に配置し、上3台のボックスをバルコニーの観客側に向けつつ、バルコニー自体からの反射を防止するために小さな隙間を設け、下9台のキャビネットはフロアに向ける形で、アレイを設計しました。
「NEXO IDシリーズの小型キャビネットのいずれかをバルコニー補助に使用することも考えましたが、慎重な角度調整を施すことで、M28キャビネットのみで完璧なエリアカバーを実現できました。またバルコニーが無人の場合は、上3つのボックスをオフにできます。」

ステージ下には12台のSTM S118サブが設置されています。これらは均等に配置され、オムニモード(無指向性)で稼働します。またこのシステムは、NEXO NXAMP4x4アンプを搭載したDanteネットワーク上で動作します。
「ネットワーク化されたシステムでは、音質の違いをはっきりと聞き分けられます」と、Coene氏は述べています。
「また、コンソールには、ステージでもバルコニーでもどこにでも設置できるという柔軟性もあります。バンドが自前のコンソールを持ち込む場合でも、非常に簡単にシステムにパッチを適用できます。」

Vooruitのキーとなるのは、運用のしやすさです。
「真の実用性を求めて設計を行いました。  その結果、ダンスパーティー、ワールドミュージック、オルタナティブロックなど、どのようなイベントであっても、わずか10分でセットアップできます。  ルームへの調整が最小限で済むように、システムはできるだけフラットな状態で引き渡すようにして、あとはエンジニアにお任せしています。」

「STM M28は、大きなヘッドルームを持つ、非常に強力なシステムです。  その鮮やかなサウンドは水平指向角度がきっちり90度であるので、高精度の調整を行うことで不要な反射を除去できることも気に入っています。  スケーリングとモジュール化により、とても簡単に設計できるシステムになっています。」

Vooruitには、その複合施設内にさらに3つの公演会場があり、そこにさまざまなNEXOシステムが使用されています。  その中で最大のものは、収容人数700名、ステージにプロセニアムアーチを持つ「Teaterzhalle」です。  ここでは、以前からあるNEXO GEO S8システムが新たに片側12台に拡張され、アンプが新型のNXAMP4x2MK2にアップグレードされ、さらに、インフィルとしてID24コンパクトスピーカーが使用されています。

「Balzaal」には、片側5台のNEXO GEO S12およびRS18システムの動力源として新型NXAMP4x4アンプが追加され、Vooruitのクラブである「Domzaal」には、RS15サブと対をなしたNEXO PS15ポイントソーススピーカーが設置されています。

この複合施設には、長いバーカウンターと高い天井を持つ「Art Deco café」があり、施設内の最もダイナミックなエリアの1つとなっています。ここには、ID24超小型ポイントソーススピーカー12台と6台のIDS S110サブが連携するNEXO IDシリーズシステムが設置されています。  Vooruitは大学地区に位置しているので、ここは、活気に満ちた学生によるアカデミックなコミュニティのための、完璧なソーシャルスペースになっています。